高評価★★★★を与えたが、クラムリーをはじめて読むならお薦めしない。
「正当なる狂気」 ジェイムズ・クラムリー 2005 早川書房 心に深い傷をおった私立探偵C.W.シュグルーは、愛する家族に囲まれ静かな生活を送っていた。だが、親友の精神科医マックの頼みを断わり切れず、盗まれた診療記録の行方を追うことに。危険のない調査のはずだったが、シュグルーの目の前で容疑者たちが次々と惨殺されていった。しかし犯人の尻尾はまったくつかめない。妻と息子から遠く離れ、実りのない孤独な調査に奔走するシュグルーの心は、しだいにかつての狂気に取りつかれていく――雄大な西部を背景に、男の友情、魅惑的な女たち、暴力、そして裏切りにつぐ裏切りを描く、ハードボイルドの巨匠の傑作長篇。 単純に★★★★を与えたが、クラムリーを初期から読んでいれば違和感はいが、初めて読む人には苦痛かも知れない。もしかしたら評価は極端に低いかもしれない。 私自身、読んでいてこれは何の本なのかと疑問に思うことはいっぱいあった。しかしクラムリーの本だから最後まで読んで、最後にはなるほどとなったが、下手をすると途中で放棄ということもあるかも知れない。クラムリーを昔から読んできた人に与えられるクラムリー最後の報酬かも知れない。 この本の翻訳にも力が入りすぎているのではなかろうか? 少し重苦しい感じがする。 クラムリーを読むならば初期の「酔いどれの誇り」と「さらば甘き口づけ」がベストだろう。
by biomasa
| 2008-01-07 11:44
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