FBI捜査官夫妻のシリーズものはそこそこいけます。
そろそろ取り合えず一つアップ。★★★ 「死角」 キャサリン・コールター 2004 二見文庫 六歳になるサムは、知らない部屋で目を覚ました。手を縛られて、ベッドに転がされていた。隣の部屋から男たちの話し声が聞こえる。どうやら、自宅であるバージニア州のコールファックスから連れ去られて、いまはテネシー州東部にいるらしい。何年か前に死んだママの声がして、逃げろと励ましてくれる。サムは歯でロープをほどき、部屋にあったドレッサーの抽斗を積みあげ、それを階段がわりにして、高い窓から外へ出た。まわりは鬱蒼とした森。嵐が近づいているので空は暗く、やがて激しい雨になる。サムは男たちに追われながら、懸命に走って、道路にでた。そこへ一台の車が通りかかる。 車を運転していたのは、テネシー州ジェスボローのケイティ・ベネディクト保安官。いっしょに車に乗っていた五歳の娘キーリーが、豪雨のなかを走るサムに気づいた。ふたり組みの犯人は取り逃がしたものの、ケイティはサムを保護し、その父親に連絡を入れた。 サムの父親マイルズは、息子を引き取るため、サビッチとともにセスナでテネシー州へと向かった。しかし、父親やFBIの捜査官たちが到着するのを待たず、あろうことか、安全であるはずの保安官の自宅にふたたび犯人が現われる。営利目的の誘拐でも、当初心配されていた小児性愛者による犯罪でもない。だとしたら、いったいなぜサムが、こうも執拗に狙われなければならないのか? サムの悪夢に終わりは来るのか?
by biomasa
| 2006-06-25 12:16
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