女性恐怖症のあなたに、日に一篇、重症の場合は3篇以上……。
古くなってもいまだに新鮮、これを読んだら短篇小説にはまります。★★★ 「キス・キス」 ロアルド・ダール 1960 ハヤカワ書房 「女主人」「ウィリアムとメアリイ」「天国への登り道」「牧師の楽しみ」「ビクスビイ夫人と大佐のコート」「ローヤル・ジェリイ」「ジョージ・ポーギイ」「誕生と破局」「暴君エドワード」「豚」「ほしぶどう作戦」 ダールの持味は「あなたに似た人」を読んだ人なら、もう、ことさら言うことは何もない。 残酷で、皮肉で、薄らつめたく、透明で、シニカルな世界である。 男に対しても意地がわるいが、しばしばそれ以上に女に対して意地がわるい。 あきらかにサディズムがある。 ただ彼はあまりにソフィスティケートされているから、他の推理作家のようにバーレスク風の、いわば頭のわるい血みどろ趣味をだそうとしない。 狙っている効果はそれ以上に冷酷なのだが……
by biomasa
| 2005-10-11 09:58
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