最後の最後のために物語を積み重ねる手法が古臭い感じに思えるが。
アイルランドの女性作家のデビュー作。★★★ 「最後の真実」 リズ・アレン 2004 集英社文庫 犯罪組織のボスの息子マイケルは、売春をさせていた女性に過剰な暴力をふるい、瀕死の状態にしてしまう。 その弁護を引き受けたのが、ダブリン市の有名法律事務所で刑事弁護士として働いているデボラ・パーカーだった。 彼女の熱心な弁護活動と、捜査手続きの不備もあり、判事は証拠不十分とみなし、マイケルは釈放される。 これによってデボラは、マイケルの父親から厚い信頼を獲得するが、そのために同僚の嫉妬心を煽り、マイケルの父親からの報酬を横領したという濡れ衣をかけられる。 一方、マイケルを有罪に出来なかった警察は、収入以上のゴージャスな生活をしているデボラに注目し、彼女の身辺を探り始める。 この話と平行して、70年代のアイルランドの田舎で地主の息子と相思相愛になり娘を宿すが、身分違いの恋は認めてもらえず、子供のために暴力的な男と結婚した、労働者階級出身のシーラ・ダンの半生が語られる。 なんのつながりもないような二つの物語がやがて一つになり、驚くべき結果が! 元女性記者が描いた話題の傑作ミステリー。
by biomasa
| 2005-06-22 10:03
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